なぜ自作のドームハウスなのか

ドームハウス

2010年初頭にはドームハウスを建てようなどとは全く考えていなかった。
それどころか自分の家を持つなんてこともあまり考えていなかった。
(でも、村を作る夢は持っていたのだが・・・)
それがどうしていきなりドームハウスでしかも自作ということになったのか・・・

■ 妻の発病
2009年6月頃、妻の体の調子がおかしかった原因が判明。
現在発病原因が不明で治療法がない脊髄性進行性筋萎縮症(後にALSに診断変更)
と診断される。
発症から半年くらいかかってようやくの判明だった。

青天の霹靂とはこのようなことだ。

それまで風邪ひとつひかない健康体そのもので、
長年の保育士で鍛えたマッチョウーマンだったのに。。
時には両腕に子供を抱えて・・などとやっていたので、その両腕の力こぶは圧巻だった。

それが、徐々に手足や体の筋肉が衰え、呼吸器の助けも必要になってくるのだというのだ。

当時、県営住宅に住み、車で5分ほどのところに工房を借り、家具工房を運営していたが
介護が必要になることを考えると、工房と自宅を一緒にするしか方法が思いつかなかった。

■ 物件探し
そこで、工房と居宅が一緒になった物件を探すが、なかなか良い物件が見つからない。
どうしようかと思い、不動産屋に勤める友人にいろいろと相談している中で
その友人が気になる発言。「工房のあるあの辺りは何を建ててもいいはずやぞ」

ナニソレ???

聞けば、工房のあるところは”都市計画区域外”という区分けで
確認申請という厄介なものが必要なく、資格がなくても
誰でも どんな形の家でも 好き勝手に 家が建てられるのだそうな。

うっそ~ そんなパラダイスのような場所だったのかここは。。。

■ 自力建築
これには大きくこころを動かされた。

この工房はたたずまいがとても気に入って借りたものだったから、
ここに住めるならそんないいことはない!

工房

家族に話すとみんな目を輝かせてのってきた。

我が家は基本的にみんなチャレンジャーなのだなぁ。

■ 建築方法
在来建築は手間と時間がかかりそうだが、ツーバイフォー(2☓4)の建築法なら
大きさが違うだけで家具作りと基本的には同じだろうという思いがあった。

だから、建築方法は簡単そうなツーバイフォー(2☓4)法で、
四角い普通の家かドームハウスのどちらかということに絞り始めた。

ドームハウスは、ネットで調べている最中に見つけたもので、
プラモデル感覚で建てられて、簡単そうに見えたからだった。(当時は本気でそう思っていた)

プラモデル ドームハウス

早速、家族会議で家を建てるならどうしたいか?を話し合った。

■ 新居のイメージ作り
家を建てるにあたって、妻がどんな生活を送りたいのか?を最重要課題とし
新居のありようをイメージしていき、どちらの形状にするのかを決定していった。

  ・病気であっても暮らしをエンジョイできる新居としたい
  ・趣味らしい趣味は持っていない → では、どうやって暮らしをエンジョイするのか
  ・何が好きなのかといえば、やはり子供 → 大きく言えば 人が好き!
  ・体の自由が利かなくなってきても、話ができる間は人と関わりを持ち続けたい
  ・自分から外出することは難しいので、人に来てもらう必要がある
  ・人が来たくなるような家にしたい

これらを実現するためにドームハウスって役立つんじゃ?  

ドームハウス計画図

■ ドームハウスの可能性
ドームハウスって丸くておしゃれなので、きっと人を引き寄せてくれるだろう。
まず、人が来てくれる環境作りをすることが大切で
いろんな人が来てくれれば、家から出られなくてもいろんな人と接していけるのでは?

■ 問題点
しかし、今までずっと家族だけの暮らしの中に他人を入り込ませられるのか?
家族全員に大きな意識変革が必要になってくる。
果たしてそれに耐えられるのか?

できるのかどうはわからないが、やりたいという思いがあるのなら動いてみよう!
というのが、我が家のやりかただ。

■ ドームハウス計画スタート
そんな経過を経て、我が家の自作ドームハウス計画は始まった。

ドームハウス計画スタート

妻の病気の進行具合も気になるので、できるだけ早く完成させたかったため
9月に着工して、12月には引越ししたい!という”強い希望”を込めて作業をはじめた。

しかし、ドームハウス計画はそんなにすんなりと計画遂行とはならなかった。

● 障害者の未来
障害者になったからこそできることってあるんじゃないだろうか?

例えば保育士暦20年を超える経歴があるので、子供の世話はできないが、
若いお母さんの相談相手や話し相手にはなれるのでは?

何か生きる手ごたえを持てるようになったら、病気に対して
改善の手助けになるのでは?という考えは捨てきれない。
それが、人から必要とされるようなことになったら最良なんだが・・・

なぜ自作のドームハウスなのか への2件のフィードバック

  1. あこ(おおすかあきこ) のコメント:

    はじめまして。

    家自作に興味があり、ドームハウスに食い付き、メールさせて頂きました。
    私は自作に大変興味があります。
    家を建てる話があり、自作いいなと思っています。

    不躾なお願いでしたらごめんなさい。
    もし、建てられた時にまとめた資料というか、
    費用や材料入手のことなど?? あれば頂きたいと思いました。
    お手数おかけします。どうぞよろしくお願いします
    自作できたらいいとおおもっています。

    • masaki のコメント:

      ご返答が遅くなり申し訳ありませんでした。

      女性の方が自作に興味を持っているということがうれしく思います。
      提供できるような資料があればいいのですが
      まとめたものがないので、残念ながらお見せすることが出来ません。

      今後、そのようなものができたら、順次公表していきたいと思っています。

      頑張って自作を楽しんで下さい。

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